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大雪山縦走 初日/黒岳(1984m)~北海岳(2149m)~白雲岳(2229m)~白雲小屋(テント)

Date:2010/9/13 Mon.

■おっと、三浦綾子さん
 起床は5時前。早速テントの中で聖書を読みます。
 マラキ3章。旧約聖書ももうすぐ終わりです。
 やはり、旅先だといつもにまして聖書を集中して読める気がします。

 層雲峡ロープウェーの始発は6時。テントをたたんで乗り場に行きます。
 と、その一階では・・。

100913_054223PENTAX K-7

 旭川と言えば、のクリスチャン作家三浦綾子さんの移動展が開催されていました。
 層雲峡に移動展が来ているというのは知っていましたが、まさか早朝6時から観れるとは思っていませんでした。
 もっとも、三浦さんの生涯については、「道ありき」などでよく知っている訳ですが、山に入る前に三浦さんに会えたことは、なんとも心に暖かさを感じる出来事でした。

 
道ありき―青春編 (新潮文庫)道ありき―青春編 (新潮文庫)
(1980/03)
三浦 綾子

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 ↑まだの方はお薦めです。図書館にもきっとありますよ。
 
■いきなりバテる。

 ロープウェーの乗り場では、みなさんから色々と話しかけられます。
 明らかに私のザックが一番大きいのです。
 紅葉が始まる、ということで、観光ツアーの方たちも沢山います。

 ロープウェーの中はすしづめで、山口から来られたというおばさまたちと楽しくおしゃべり。
 「お仕事は?」と聞かれて、「キリスト教の牧師です」と答えると、「まぁ、宗教上の修行か何か?」と聞かれました。「いや、たまには一人にならなくちゃ、と思って。」と答えると、「やっぱり山ごもりね」とのこと。
 確かに、そうかもしれないな、と思った事でした。

 ロープウェーの終点から、さらにリフトに乗ります。
 実に楽ちんです。
 このまま、山頂までリフトがあれば、とすら思っていしまいます。
 食料を詰め込んだザックは重く、睡眠不足で血圧は上がらないからです。

 そんな体調とは裏腹に、空はどこまでも澄んでいて、朝の空気は輝きに満ちて、かつ涼しいのでした。

100913_061221PENTAX K-7

 すでに黒岳山頂が見えてきました。
 一時間半ほど歩くだけで、いいのですが・・。

 リフトから先は、観光客は居なくて登山者ばかり。
 やはり、色々な方から話しかけられます。日帰りの方が多いようです。
 そして、どんどん追い抜かれます
 どうぞ、皆さまお先に行って下さい・・。

100913_071111PENTAX K-7

 ハァハァと息をしながら、~合目の標識ごとにベンチに座ります。
 荷物は約22kg。鍛えられた岳人なら、どうってことない量です。

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 バテ笑い。

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 でも、一歩ずつ歩けばいつかはたどりつくわけで、眼下に広がる景色を楽しみながら、ぼちぼちと歩き続けました。

■ナミダ。 --黒岳(1,984m)

 そして、今回の縦走の起点となる山、黒岳山頂に立ちました。
 そこには今まで見たことのない世界が広がっていました。
 涙が、目にあふれました。

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(クリックで拡大します。)


 実は、私は今回の山域の写真をほとんど見ていません。
 ネットで下調べをする時も、写真画像からは目をそらしつづけていました。

 広い角度で広がる山々の連なり。
 そして一つ一つの線がのびやかです。
 未知の世界でした。
 しかも、この展望の中に、ただの一つも人工物は存在しないのです。

 「もう、これで帰っても満足できるな」とすら思いました。

■君がトムラウシか。 --北海岳(2,149m)~白雲岳(2,229m)
 
 黒岳山頂で親しくなった地元のカメラマン氏が、色々とこの山域のことを教えてくれました。
 ナキウサギ、ユキウサギ、キタキツネ、そしてヒグマのことなども話してくれました。
 「キタキツネ?あれは可愛いってもんじゃないです。害獣です。野良犬と同じですよ。」とのこと。
 おお、地元では人気が無かったんだね、キタキツネ君。
 「でも、下界のキタキツネと違って、山のキタキツネは毛がきれいですよ。」とも。さらに、「でも何がきれいと言って、ヒグマは美しいです。毛が光っていて、銀色に見えるんです。」とうっとりと語ります。

 彼はザックにクマよけの鈴をつけていません。
 ヒグマにどうすれば接近できるかを考えているとか。
 私が歩くルート上、ヒグマに遭遇できそうなポイントをレクチャーしてくれました。
 ありがとう、そこは足早に過ぎようと思います。

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(クリックで拡大します。)


 それにしても、美しいハイキングコースでした。
 残雪のおかげで、川の水量も豊かです。印象的な、美しい川を渡りました。
 
100913_093650PENTAX K-7

 黒岳~旭岳の縦走だけでも、十分に素晴らしいハイクになるでしょうね。

 北海岳の分岐からは、はるか南にトムラウシがついに姿を現わしました。
 


 北穂から見る槍ヶ岳よりも、はるかに遠く感じます。
 そこに向かっていく、あこがれの縦走路。
 しかし、今まで歩いたことのない距離です。

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(クリックで拡大します。)


 続いて白雲岳に向かいます。
 時折、昨夜のメールのことが心に浮かびます。
 自然界のこの美しさと、人の心の悲しさと、何と言う対比でしょう。

 大雪の、混ざり物の無い、あるがままの天然の中で、神について人について、思いにふけりながら、歩き続けました。

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(クリックで拡大します。)


 本当になだらかな尾根歩きです。
 どこまでもあるいていけそうです。

 いつの間にか、私の足取りが軽くなっていたようで、カメラマン氏が「そんな荷物担いで、忍者みたいに早く歩きますね」とのこと。ニンニン。

 白雲岳からの展望を楽しんだ後、カメラマン氏とは握手をして分かれます。
 大雪山では、数少い有人の避難小屋・白雲小屋に下って行けば、今夜のテントサイトと、遥か向こうにトムラウシが見えました。

 少し雲がかかり、ギザギザした山容は、「伏魔殿」という言葉をも連想させます。

100913_124650PENTAX K-7
(クリックで拡大します。)


■初めての「バー」 --白雲小屋テント場

 テント場は、よく整地されていて、いくつかのテントがすでに張られていました。
 思いのほか、人がいるのだな、と思ったことでした。
 しかし、話を聴いてみると、みなさん白雲までで、これより南にはいかない、とのこと。

100913_164405PENTAX K-7
(クリックで拡大します。)


 明日以降歩く、トムラウシへの道。
 中央に縦走路があります。
 この山域の地形図を初めて見た時に、ここを縦走したい、と強く願いました。
 トムラウシ登山よりも、この縦走路こそ、今回のハイクの主眼だったのです。

 一人で、大きな自然の中を、祈りながら、どこまでも歩く。
 目に映る光景は、そのための最高の場所であるように思えました。
 
 テントサイトの中で、「○×先生の還暦祝い」が開催され、ずいぶんにぎやかです。
 思いのほか、孤独にはなれません。
 この日も色んな人と話したことでした。

 日が沈む前に夕食を摂らなくちゃ、と思いますが、食欲はわきません。
 まだ体が、山の時間に慣れていないのです。

 いつのまにか、宴会も終わったようで、今度は隣のテントのあたりから、単独行の方同士のやり取りが聴こえてきます。

「一杯どうぞ。」
「いや、そんな、もったいない。」
「いやいやこんなの3本も持ってきたの。」
「じゃ、ひと口だけ、ダブルくらいで。・・・あー、そんなにだめだめ。」
「まあまあ、これは家内の作ったチャーシュー。」
「いや、そんな、申し訳ない。」
「いやいや、まあまあ」
「じゃあ、ひと切れだけ」

 何だか、妙にこのやり取りが可笑しくて、くすくす笑っていたのですが、後でテントから出たら、私も「一杯どう?」と声をかけられます。
 普段は飲まないのですが、「じゃあ、ひと口だけ」と付き合います。
 手作りチャーシューに、サーモンの燻製。私のナッツも加えて、ベンチでおしゃべり、他の人も加わります。

 この即席バーのおじさん、話を聴けば、凄い人で、73頭のラクダを連ねて、チベットのラサに探検したり、若いころは主に中国奥地のアドベンチャーを重ねていたようです。
 
100913_171127PENTAX K-7

 山の旅の初日は、大雪の自然との衝撃にも似た出会いの日であり、沢山の旅人との触れ合いの日でもありました。
 明日は、さらに自然のふところに一人で入って行くんだな、と複雑な期待を胸に感じつつ、19時にはシュラフの中にくるまっていました。

| Outdoor | 19:01 | comments:6 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

感動的な情景ですね。

| Liu | 2010/09/19 22:05 | URL | ≫ EDIT

まるで

ロードオブザリングのようですね。
私のホームである深山公園との違いに、クリックで拡大しながら口をあんぐりしています。

バテ笑いも心なしか開放感で爽やかに見えます。
お裾分け、有難く頂戴しました。

| tashiroSe | 2010/09/19 22:23 | URL | ≫ EDIT

Liuさん、こんばんは。
唐松岳は、いかがでしたか?

| Stephan | 2010/09/19 23:38 | URL | ≫ EDIT

Tashiroseさん

 こういう広大な地形が、大山より高い標高に展開しているというのが、すごいことだな、と思わされましたよ。

| Stephan | 2010/09/19 23:40 | URL | ≫ EDIT

初秋

私の大好きな初秋の色合い!
まるで油絵のような世界ですね。
スケールの違いがまざまざと・・・
天気が良いと全てが楽園ですね!!
この目で確かめたくなりました。(体力的に無理)

今日の奥さんの説教中にそっとマイクを直されたやさしさと
山歩きの勇気。 私には無いものばかりですよ!
次回が楽しみです・・・

| yankiy65 | 2010/09/19 23:49 | URL | ≫ EDIT

初秋の大雪山、心打たれる光景の連続でした。

妻は、声が小さくなることがあるので、マイクを直したのですが、ちゃんと声が出ていましたね。

礼拝視聴なさってくださっているんですね。
うれしいです。

| Stephan | 2010/09/20 21:39 | URL | ≫ EDIT















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